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ミニ情報通信

近畿ブロック会議が開催されました。

ブロック会議の様子
ブロック会議の様子
 去る3月14日(月)午後2時から、当協会会員の株式会社JR西日本あいウィルの会議室をお借りして、標記会議が開催されました。
 株式会社JR西日本あいウィルは、JR西日本の特例子会社として、平成19年10月に設立され、設立と同時に当協会の会員となっています。
 社名は、意思や決意を示す英語の“I will”から来ており、「社員一人ひとりが、自分らしさを発揮しながら、自らの意思で積極的に行動する会社となることを目指す」という思いが込められているそうです。
 事業内容は、印刷やビジネスサポート、ヘルスケア(マッサージ)、ビルクリーニング、グリーン・アグリ事業(除草、芝生管理、野菜工場)等多岐に渡っています。
 社員数は、平成21年4月の事業開始時に40名だったものが、現在(平成27年10月現在)は134名まで増え、うち87名が障害者となっています。
 障害者の障害の種別は、身体障害者や知的障害者が比較的多くなっていますが、精神障害者や発達障害者の方も働いておられます。
 当日は、同社の大谷取締役から会社概要についてご説明いただいた後、下肢に障害をお持ちの社員の方に社内を案内していただきましたが、片手が不自由な障害者が使いやすいよう電話台にアームを付けたり、また、車いすの人が使いやすいよう複合機の高さを低くしたり、さらには、車いす用のトイレを2種類用意して、手洗いやトイレットペーパーの位置を障害者が使いやすいようにするため、左右に分けるといったような、きめ細かな配慮がなされている様子を見せていただきました。
 このほか、印刷事業部で働いておられる障害者の方から、業務内容の説明もしていただきましたが、そうした障害者の方からは、自信を持って楽しく働いておられる様子がうかがえました。
 以上が、当日会場となった株式会社JR西日本あいウィルのご紹介ですが、当日は、同社の見学に先立って、当協会の栗原会長からあいさつがあり、「今年度下期のブロック会議における全国共通テーマである全重協の魅力の在り方の議論を通じて、全重協を会員にとって更にメリットのある組織にしていきたい。また、各ブロック会議で行われた議論の概要は、全重協のHPに出ているので見ていただきたい。」という話がありました。
 栗原会長のあいさつと株式会社JR西日本あいウィルの見学の後、ブロック会議が始まりましたが、当日は、まず最初に、近畿ブロックの川上ブロック長(株式会社ワールドビジネスサポート代表取締役)から、新規会員事業所や会員事業所で初めて参加された方、それから、会員以外の一般参加事業所の紹介があり、その後、本部報告ということで、上期の近畿ブロック会議で要望があった会員事業所の一覧をHPに掲載する取組を来年度から再開するという報告がありました。
 さらに、その後、ブロックの業務報告ということで、川上ブロック長から、事前に会員に対して行ったアンケート調査の結果や6月の総会に向けた近畿ブロックとしての役員の推薦(案)について報告が行われました。
 アンケート調査の結果のうち、経営状況については「普通」が48.4%と最も多く、次いで「厳しい」が32.8%となっており、また、障害者の雇用状況については、「増加」が57.1%と最も多く、次いで「不変」が34.9%となっていましたが、アンケート調査の結果には、こうした数字に加えて、各社の具体的なコメントも社名入りで記載されており、ブロック会議の後の懇親会でも会員どうし情報交換できるような工夫がなされていました。
 ブロックの業務報告の後、今度は、近畿ブロック内の各府県支部の活動報告が行われましたが、その中では、1)新しく会員となった事業所の見学を行っている、2)大阪府と共催で障害者雇用月間のイベントを行った、3)労働条件アンケートを行い、その結果を踏まえてグループディスカッションを行った、4)労働局から助成金の取り扱いについて説明を受けた、5)労働局が行った合理的配慮の説明会にパネラーとして参加した、6)働く障害者を直接指導する人達が集まって会員事業所の見学や交流を行うハートフルリーダー会を実施している、7)同じく障害者の指導を行う女子職員を集めた女子会を実施している、8)自立支援協議会で全重協の支部として講演を行った、9)支部として、地域の企業に全重協への参加を呼びかけているといったような話がありました。
 また、支部報告の中では、「全重協の魅力の在り方」についても意見が出されましたが、これについては、1)同じ民間事業所の集まりなので、お互いに相談しやすい、2)特例子会社を立ち上げる際に、会員事業所にいろいろと教えてもらった。こうした横のつながりが重要、3)同じ会員でも、特例子会社とA型等の福祉的な就労をやっているところでは、ニーズも異なるのではないか、4)障害者の雇用については、企業での雇用だけでなく、福祉的な就労も含めて考えるべき、5)就労移行支援事業所等に賛助会員として入会していただき、地域の学校やナカポツセンター等と連携した取組を進めるべき、6)各支部の地域課題に応じた活動ができるようにすべき、7)会員の負担や運営の負担を軽減するため、支部会議やブロック会議の開催頻度や本部からの参加者を見直したらどうか、8)支部会議やブロック会議を正会員のみの第1部とそれ以外の参加者も含めた第2部の2部構成にしてはどうか。また、第2部については、他の団体との共催にすることも考えてはどうか、9)会員事業所の障害者雇用の状況を数字できちんと把握し、それを使って、全重協の活動を分かりやすく説明すべき、10)支部会議やブロック会議については、会員以外も参加できるように周知すべき、11)支部会議やブロック会議以外のイベントでも、会員が主体となって行うものであれば、全重協の主催とすることにしてはどうかといったように、ブロック会議や支部会の在り方も含めて様々な指摘や意見がありました。
 さらに、「全重協の魅力の在り方」については、比較的最近全重協に入会された事業所の方からもご意見を伺いましたが、その中では、1)全重協に入会して、障害者雇用について自分たちがやっている取組が正しいかどうか勉強することができた、また、2)他の会員事業所と知り合いになれて、自社の研修会等に来てもらうことができた、3)会員事業所との意見交換や情報交換を通じて、障害者雇用の全体像が分かるようになった、4)必要な情報はどこに聴けばいいか教えてもらうことができた、5)全重協の会員になることによって、他社に学ぶことができた、6)全重協は、会員どうしの相互扶助が強い、7)会員事業所の先進的なノウハウを学ぶことができた、8)会員事業所の好事例を蓄積して、利用できるようにしてほしい、9)障害者雇用について手探り状態の中で、いろいろな気づきを与えてもらった、10)会員事業所の問題意識を全重協として行政に伝えるべき、といったような指摘や意見が出されました。
 近畿ブロック会議では、参加者が会員以外も含めて90名と他のブロックよりも多かったこともあり、「全重協の魅力の在り方」については、以上のように多くの意見が出されましたが、最後に、こうした意見を踏まえて、大本副会長(日本パーソネルセンター株式会社常務取締役)から、「今回出された意見については、本部に持ち帰り、本部でやるべきことブロックや支部でやるべきことに分けて検討したい。」旨あいさつがあり、熱気にあふれた会議を終えました。