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ミニ情報通信

近畿ブロック会議が開催されました。

 去る7月11日(火)及び12日(水)の2日間に渡って、和歌山県白浜町の全重協会員事業所ホテルフリーゲート白浜において標記会議が開催されました。
 
 ブロック会議初日は、まず最初に栗原会長から挨拶があり、1)これまで大阪相談コーナーで実施していた障害者雇用に関する相談援助事業を今年度は全国7か所で実施することになった、2)また、今年度はこれに加えて、全国7ブロックでセミナーを開催することになった、3)これらの事業には、かなり高いノルマ(数値目標)が設定されているので、その達成に向けて会員の皆様もご協力いただきたい、4)新たな受託事業の予算は約6,000万円と、これまでの大阪相談コーナーの700万円の約8倍。この予算は、事業を実施してから国からもらうことになるので、全重協としてはそれを立て替えるための資金力が必要、5)法定雇用率が決まったのは今年の5月末。それまでには、いろいろなせめぎ合いもあったのではないか、6)既に雇用されている障害者の加齢への対応等、今後も会員の皆様のご意見を国の政策決定の場に反映していきたい、といった話がありました。
 また、上記の相談コーナーにおける相談援助事業については、近畿ブロックの奥脇ブロック長から、1)近畿ブロックとして相談コーナー用の相談票を作ったので、これを活用して相談コーナーにどんどん相談してほしい、2)相談コーナーが障害者雇用に関する好事例を集めるための様式を作成した。本部の方で好事例集を作ることになっているので、この様式を使って好事例に関する情報を提供してほしい、という話がありました。
 
 さらに、栗原会長の挨拶の後は、本部説明ということで、1)国からの新たな受託事業については、相談コーナーにおける相談援助事業やセミナーの実施の他、障害者活躍企業(仮称)の認証や好事例集の作成といった事業が含まれる、2)これらの事業の実施に当たっては、会員事業所のニーズも十分踏まえてそのメリットになるような形で実施することにより、今後の全重協の発展にもつながるようにしていきたい、3)そのためには、できるだけ多くの事業所に利用していただく必要があるので、事業の積極的な周知にご協力いただきたい、4)新たな法定雇用率が決定された際の審議会の資料は、全重協のHPの「ミニ情報通信」欄を通じて見ることができる、5)昨年度1年間に全国のハローワークを通じて就職した障害者の状況に関する厚生労働省の記者発表資料の詳細についても全重協HPの「お知らせ」欄を通じて見ることができる、6)全重協の財政状況は非常に厳しいので、今年度も積極的な寄付をお願いする、といった話がありました。

 本部説明の後は、近畿ブロック内の各府県支部の活動状況について報告があり、1)滋賀支部においては、会員以外の企業や県庁とも連携している、2)京都支部においては、会員事業所どうし意見交換や情報交換をしている、3)大阪支部では、支部会議の場で労働局から助成金等の説明を受けている、4)兵庫支部においても労働局から助成金等の説明を受けている、5)奈良支部では、A型の会員を増やしている、6)和歌山支部では、今年度初めに新規入会があった、といった話がありました。
 以上の各支部の活動のうち、大阪支部や兵庫支部のように労働局から助成金の説明を受けることは、助成金制度に関する最新の情報が得られる大変有効な取組であり、こうした地元の労働局との連携は他のブロックや都道府県支部においても積極的に進めるべきではないでしょうか。

 近畿ブロック各府県支部の活動報告については以上ですが、当日はその後、ブロック会議の参加者がそれぞれの関心事項に応じて自由に参加する分科会が開催されました。
 分科会のテーマは、1)和歌山、A型地域連携について、2)奈良、事業協同組合の取組み、3)聴覚障がい者とのコミュニケーションと配慮について、4)発達障がい者の職場での対応、キャリアアップについて、5)精神障害就労定着手法SPISの成果から考える定着におけるポイントについて、6)障害特性における職域について(アンケートによる)、7)障害者雇用率アップに伴う対応について、8)障害者差別解消法による合理的配慮提供への対応について、9)精神・発達障がい者への対応について、という9つで、全重協会員の最近の問題意識を踏まえた多岐に渡る内容のものでした(詳しくはこちらをご覧下さい)。
 これらの分科会における議論の内容については、翌日の午前にそれぞれの分科会の代表から報告がありましたが、こうした分科会というブロック会議の開催の仕方は、参加した会員の皆様それぞれの関心事項に応じて少人数でより突っ込んだ意見交換や情報交換ができるという意味で非常に効果的で、参加者にとっても満足度の高いものであることから、他のブロックにとっても参考になるのではないでしょうか。

 ブロック会議2日目の午前は、この後、厚生労働省職業安定局雇用開発部障害者雇用対策課調査官の中村正子氏から、「障害者雇用の現状と課題」というテーマで講演が行われました。
 中村調査官の講演の内容についてはこちらの資料をご覧いただきたいと思いますが、主な内容をご紹介しますと、1)精神障害者を雇用している企業の割合は、平成18年には2.2%だったものが、平成28年には17.9%に増加、2)雇用義務のある企業の約3割が依然として障害者雇用ゼロ、3)知的障害者や精神障害者の求職は増えているが、身体障害者の求職は減少、4)障害者の就職件数に占める身体障害者の割合は、平成18年度には57.9%だったものが、平成28年度には28.9%まで低下(最も多いのは、精神障害者の44.4%)、5)差別に関するトラブルは、募集及び採用、解雇といった雇用の入口と出口で生じやすい、6)合理的配慮の基本は、障害者と事業主の相互理解。両者のコミュニケーションを密にすることが重要、7)差別禁止や合理的配慮についてこれまでハローワークに寄せられた相談は約180件(両者が半々)。障害者からのものがほとんどであるが、内容的には、「どうしたら合理的配慮をしてもらえるか」といったようなものが多い。ハローワークが制度を説明して解決したものがほとんどで、調停までいったものはこれまで2件(うち1件は、精神障害者の方が希望する合理的配慮を受けられなかったため離職に至り、慰謝料の支払い等を求めて調停を申請したもの)、8)新たな法定雇用率である2.2%がいつ2.3%に引き上げられるかについては、平成30年の障害者雇用状況調査(6.1調査)の結果等を踏まえて労働政策審議会において議論される、といったようなことでした。

 当日は、この後、参加者の一部が、ブロック会議の会場となったフリーゲート白浜とその関連事業所である浜木綿くろしお山荘における障害者雇用の現場を見学して、ブロック会議を終えました。

 今回の近畿ブロック会議は、同ブロックとしては珍しい泊まりがけのものでしたが、その分内容の充実した中身の濃いブロック会議でした。